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業務用アロマ、業者選びで確かめたいこと

ショールーム、モデルルーム、ホテル、オフィス、バーやクラブ、カフェ、クリニック。業態が変われば、香りに求められる役割も変わります。業態ごとの違いと、契約の前にどの業者にも確かめておきたいことをまとめました。もちろん、Shizenにも同じ質問をしてください。

文・Shizenチーム引用した研究と規則は、記事末に記載しています記事一覧インドネシア語の原文をもとに、Shizenチームが日本語版として書き下ろしました。
薄いカーテンの前、大理石のコンソールに置かれた盆栽と黒いShizen SBX1
タンゲランの住宅モデルルームで、盆栽の隣に置かれたShizen SBX1。写真:Shizen
7業態空間ごとに、香りの役割は違う
8業者への確認事項契約書にサインする前に
66件の研究を統合したメタ分析香りのある空間は、より心地よいと評価

外から見れば、業務用の香りを扱う会社はどこも同じに見えます。ディフューザーがあり、香りのカタログがあり、オイルの補充スケジュールがある。違いが表れるのは、数か月たってからです。夕方にはロビーの香りが薄れている、技術者と連絡がつかない、お客様から「香りが強すぎる」と言われる――。そして、何が最適かは業態によっても変わります。ショールームにはブランドの一部になる香りが、モデルルームには最初の数分で「住まい」を感じさせる香りが、バーにはいちばん混み合う時間帯にも負けない香りが必要です。本稿では、インドネシア国内100か所以上で香りのシステムを導入してきたShizenの経験から、業者選びのポイントをまとめました。

業者を選ぶ前に

機器ではなく、空間から考える

良い業者は、見積もりを出す前にまず質問をします。最適なシステムを決めるのは、次の五つです。第一に、床面積と天井高。香りで満たすのは床面積ではなく空気の容積なので、天井高6mのロビーには、同じ広さのオフィスより多くの香りが必要です。第二に、空調の方式。部屋ごとの個別エアコンか、ダクトを備えたセントラル空調か。第三に、混み合う時間帯と営業時間。第四に、第一印象を左右する場所。多くの場合、入口、受付、エレベーターホールです。第五に、打ち消したい匂い。コーヒー、煙、湿気、施術室の薬品臭などです。

機器は、そのあとで決まります。会議室や診察室なら、卓上型か壁掛け型で十分です。ロビーやオープンスペースには据え置き型を。フロア全体や建物全体には、空調ダクトに接続するHVAC型がもっともすっきりと収まります。設置は1か所、香りは一つ。お客様の目に機器が触れることもありません。

ホテルのラウンジで、脚立に乗って断熱材に覆われた空調ダクトの作業をする技術者と、下で待つ二人のスタッフ
ホテルのラウンジで、HVAC型ユニットを空調ダクトに接続するShizenの技術者。設置が終われば、お客様に届くのは香りだけです。写真:Shizen
どの部屋にも同じ機種を勧める業者が売っているのは、解決策ではなく在庫です。
7つの業態

業態によって、変わること

原則はどこでも同じです。場所に合った香り、空間に合った濃度、そして行き届いた保守。業態によって変わるのは、その優先順位です。

家具ショールームの一角。白いソファ、ボールランプ、サイドテーブルの上に白いShizenのユニット
家具ショールームに置かれた、Shizenの卓上型ユニット。写真:Shizen

ショールーム:香りも、ブランドの一部

自動車、家具、不動産、ファッションのショールームでは、香りは目に見えないロゴとして働きます。扱う商品に合った香りを一つ選び、すべての店舗で使うこと。看板を読む前に、お客様が「あの店だ」と気づくようになります。相性は、好みだけの問題ではありません。よく引用される実験では、商品カテゴリーに合った香りのもとで、人はより時間をかけ、より多面的に比べてから選ぶことが示されています。1 ショールームは広く天井も高いことが多いため、業者が空気の容積から計算しているか、セントラル空調に接続できるかを確認してください。布張りの家具や衣料を扱うなら、生地に何も残らないことも大切です。

木の格子と二つの紙のランプ、茶器の並ぶ座卓に黒いShizenのユニットが置かれた、和の趣のリビング
同じモデルルームの、和の趣のリビング。座卓の上にShizenのユニット。写真:Shizen

モデルルーム・販売センター:最初の5分で「住まい」を感じさせる

購入を検討する方は、最初の数分で、そこでの暮らしを思い描けるかどうかを判断します。香りは、ホテルのロビーではなく、掃除を終えたばかりの住まいを思わせるものに。ホワイトティー、リネン、軽やかなウッドなどです。濃度は低めにして営業時間のあいだ一定に保ち、見学の最後になりがちな寝室や浴室にも行き渡らせます。モデルルームは販売期間中だけ公開されることが多いため、契約期間をどう合わせられるか、オープニングイベント向けに1日単位のレンタルがあるかも、確認しておきましょう。

大理石の床と噴水、フロントデスク、白いソファのあるホテルのロビー
ジャカルタにある、顧客ホテルのロビー。ロビーの香りは多くの場合、空調ダクトを通して、機器を見せずに届けます。写真:Shizen

ホテル:一つの香りを、毎日、すべてのフロアで

ホテルでは、ロビー、エレベーター、廊下で一つのシグネチャーセントを毎日使い続け、その香りをホテルそのものの記憶にしていきます。再訪されたお客様が、一歩目で気づくように。だからこそ求められるのは一貫性です。24時間のスケジュール、どのフロアでも変わらない濃度、そして機器を見せずに空調ダクトから香りを届ける仕組み。宴会場やレストランは別のスケジュールで動かし、宴会中はしっかりと、使っていない時間はほとんど感じない程度に。スパやプールの周りでは、湿気を増やさない方式かどうかを確かめてください。契約の前には、誰が、どのくらいの頻度で補充に来るのか、故障したとき代替機が何日で届くのかを聞いておきましょう。

花崗岩の柱とガラスブロックの壁の横、オフィスのロビーに立つ黒いタワー型のShizen SBA2
顧客企業のオフィスロビーに置かれた、Shizenの据え置き型ユニットSBA2。写真:Shizen

オフィス:来客にはしっかり、社員には控えめに

オフィスの香りは、静かに働くのが理想です。ロビーや待合スペースでは来客に向けてしっかり香らせ、社員が一日8時間過ごす執務エリアはずっと控えめな設定に。就業時間に合わせて運転し、夜は自動で止まるようにします。会議室はすぐに空気がこもるため、小型で静かなユニットが向いています。騒音値を確認し、閉じた部屋なら35dB以下を目安にしてください。総務や安全衛生の担当部署からは、流通許可、各種証明書、オイルの試験成績書を求められるはずです。信頼できる業者なら、催促される前に送ってくれるはずです。

石のバーカウンターに革のスツール、照明の入ったボトル棚と籐のペンダントライト
顧客レストランのバーカウンター。写真:Shizen

バー・クラブ:いちばん混む時間に、負けない香りを

バーやクラブは、オフィスの逆です。照明は暗く、人が多く、酒や料理、煙の匂いがあり、ピークは夜。その時間帯にはしっかりと、空いている時間には穏やかに香らせる必要があるため、機器選びより、時間帯ごとのスケジュールのほうが重要です。ウッド、アンバー、スパイスのような温かみのある香りは、甘いフローラルよりも暗い内装になじみます。ひとつ、はっきりお伝えしておきます。香りは換気の代わりにはなりません。換気の行き届いた空間を、より清潔に、より個性的に感じさせるものであって、排気しきれていない匂いを消すものではありません。

木の壁と明るい木のテーブル、小さな花瓶と布のペンダントライトのあるカフェ
顧客のカフェ。写真:Shizen

カフェ・レストラン:主役は、あくまでメニュー

カフェやレストランで最初に感じてほしいのは、コーヒーと料理の香りです。空間の香りは入口、待合スペース、化粧室に置き、客席の上には置きません。シトラスや緑茶のような軽い香りなら、メニューと競い合うこともありません。食事の時間帯は控えめに、空いている時間帯は少しだけ強めに。オープンキッチンの場合は、まず業者に空気の流れを見てもらいましょう。キッチンのほうへ流れた香りは、調理の煙と混ざるだけです。

ケトルベルとフォームローラーの横で、上部のノズルから細いミストを出す黒いShizen SBA1
ピラティススタジオのSBA1。ドライミストは上部のノズル1か所から出ます。同じ機器を空調ダクトにつなげば、フロア全体をカバーできます。写真:Shizen

クリニック・スパ・スタジオ:清潔で、穏やかで、書類がそろっていること

美容クリニック、歯科、リハビリ施設、スパ、ピラティススタジオでは、扉を開けた瞬間から、清潔で穏やかな印象が求められます。甘さを抑えたやわらかな香りを選び、施術室では低めに、受付ではもう少しはっきりと。来られる方の感じ方は人それぞれなので、香りの種類より、部屋ごとに濃度を調整できることのほうが大切です。書類の提出をもっとも求められるのもこの業態で、なかでも保健省の流通許可とオイルのIFRA証明書はよく確認されます。また、健康効果をうたう業者には注意してください。空間の香りは、薬ではありません。

8つの確認事項

どの業者にも、聞いておきたいこと

  1. 許可と証明書。オイルはインドネシア保健省(Kemenkes)の流通許可とIFRA証明書を取得しているか。写しを送ってもらえるか。室内用の芳香剤はPKRT(家庭用衛生用品)に分類され、流通許可が必要です。許可番号は「KEMENKES RI PKD」または「PKL」に数字が続く形式で、infoalkes.kemkes.go.idで照会できます。3 IFRA規格は、科学的な評価に基づいて、香料原料の使用禁止や制限を定めたものです。4
  2. オイルの中身。アルコール、水、加熱を使っていないか。大理石や布、画面に残る跡の多くは、ここが原因です。
  3. 機種の決め方。空間の空気の容積から選んでいるか、それとも在庫から選んでいるか。
  4. 音。執務エリア、会議室、客室での騒音値は何dBか。
  5. 月額に含まれるもの。機器本体、オイルの補充、保守、故障時の交換は含まれるか。別途請求になるものは何か。
  6. 試用。業者のショールームではなく、自社の空間で試せるか。
  7. 導入実績。同じ業態の顧客はどこか。話を聞かせてもらえるか。
  8. 香りの出どころ。自社で処方した香りか、それとも機器メーカーのOEMオイル(他の業者にも販売されているもの)か。

この8項目に対するShizenの答えは、こちらのページ(英語)にまとめています。良い業者は、質問されることを嫌がりません。もちろん、Shizenもです。

注意したいサイン

こんな業者は、見送りましょう

  • 空間を見る前、空調について尋ねる前に、価格を提示する。
  • オイルの流通許可、証明書、試験成績書を示せない。
  • 補充や保守の計画がないまま機器だけを売る、あるいは訪問のたびに別料金を請求する。
  • 「どんな匂いも消える」「健康に良い」とうたう。
  • 試用の機会も、故障時の交換条件もはっきりしないまま、長期契約を求める。
なぜ、慎重に選ぶのか

空間の香りは、飾りではない

空間の雰囲気が人に与える影響については、30年以上にわたって研究が続けられてきました。66件の研究、のべ1万5,000人超を統合したメタ分析では、香りや音楽のある空間はより心地よく、より満足度が高いと評価され、再訪や購入の意向も高くなることが示されています。その効果は、小売よりもホテル、レストラン、クリニックのようなサービス業で大きい傾向がありました。2 ただし、その効果は正しく選んでこそのものです。場所に合った香り、空間に合った濃度、そして毎月の確かな保守。そのどれもが、選ぶ業者にかかっています。

貴社の空間では

業者を選ぶ前の、3つのステップ

1

空間を書き出す

床面積、天井高、空調の方式、営業時間、そしてお客様がもっとも多く通る場所。この五つがそろえば、複数の業者の提案を公平に比べられます。

2

自社の空間で、香りを試す

業者のショールームではなく、自社の照明や素材、混み合う時間帯のなかで、2〜3種類の香りを試させてもらいましょう。香りの印象は、空間によって変わります。Shizenでは無料の現地調査の際に試香を行い、200m²以上の空間では機器を設置して、7日間無料でお試しいただけます。

3

機器の価格ではなく、月額で比べる

機器、オイルの補充、保守、交換を、契約期間全体で合計してください。Shizenのレンタルプランは、それらすべてを一つの月額にまとめています。月額 Rp597,000から、最低契約期間は12か月です。

Shizenのサービス

日本ブランドの香りを、月額レンタルで。

ShizenはBotanica Fragrance Japanによる日本ブランドです。五つ星ホテルに着想を得たシリーズを含む100種以上の香りをご用意し、ディフューザー本体・設置・フレグランスオイル・定期メンテナンス・機器交換を含む月額レンタルでご提供します(最低契約期間12か月)。現地調査は無料で、ご契約の義務はありません。

Portable · SBX115〜30m²月額 Rp597,000ブティック、クリニック、会議室、受付デスク
Cozy · SBA181〜200m²月額 Rp998,000レストラン、ショールーム、売り場、ジム
Prestige · SBA2201〜300m²月額 Rp1,186,000ホテルのロビー、役員室、旗艦店

料金は2026年9月時点。2,000m²までの全6プランはトップページをご覧ください。

Shizen SBA2
出典と注記

この記事の根拠

  1. Journal of Consumer Research, 22巻2号、229〜238ページ、1995年。“There’s Something in the Air: Effects of Congruent or Incongruent Ambient Odor on Consumer Decision Making”、Deborah J. Mitchell、Barbara E. Kahn、Susan C. Knasko。商品カテゴリーに合った香りのもとでは、参加者は情報の処理により多くの時間をかけ、選択肢をより総合的に比べた。
  2. Journal of Retailing, 93巻2号、228〜240ページ、2017年。“Calibrating 30 Years of Experimental Research: A Meta-Analysis of the Atmospheric Effects of Music, Scent, and Color”、Holger Roschk、Sandra Maria Correia Loureiro、Jan Breitsohl。66件の研究、135の効果量、参加者計15,621人。
  3. インドネシア保健大臣規則 2017年第62号, 医療機器、体外診断用医療機器および家庭用衛生用品(PKRT)の流通許可に関する規則(改正を含む)。第4条で流通許可の取得を義務づけている。PKRTの許可番号は、infoalkes.kemkes.go.idで誰でも照会できます。
  4. 国際香粧品香料協会(IFRA), IFRA規格は香料業界の自主規制で、RIFM(香粧品香料原料安全性研究所)の科学的評価と独立した専門家パネルの審査に基づき、原料の使用禁止、使用制限、品質規格を定めている。現行は第51次改正。
  5. Shizenは、本記事で言及した企業・媒体・研究者のいずれとも提携関係にありません。出典として記載しています。
  6. 香りの効果は、空間の広さ、濃度、香りの種類によって変わります。そのためShizenでは、必ず現地調査と2〜3種類の香りの試用から始めます。